ダーニング流行がとても嬉しい、もう新しい服を買いたくない
近年日本で「ダーニング」が流行しています。
私は2017年の冬に、当時函館駅前にあった棒二森屋アネックス館のくまざわ書店で野口光さんの「愛らしいお直し ダーニングで大好きな服がよみがえる」という付録付きの書籍を購入しました。
(★このブログ記事内にはいくつか書籍のリンクを貼ります。書籍はどれも私が購入して面白かったものになります。少しうるさいかもしれませんがご了承ください。)
この野口光さんの書籍との出会いが、私にとって「ダーニング」趣味の入門書となりました。
ダーニングマッシュルームという補修用のアイテムと糸セットが付録でついていたので、さっそく靴下を立て続けに繕いましたw
「ダーニング」は、日本では「繕い物(つくろいもの)」です。
弱くなったり傷んだりした布地を補修する行為を指しますが、この繕い方にも様々な種類があって味わい深いのです。
「ダーニング」という言葉じたいはイギリスで伝わってきた補修を指していますが
近年日本では野口光さんの作品や書籍を発端として ただ補修するだけではなく、カラフルな糸やデザイン要素も使って手芸的なジャンルとしても確立し、流行しています。
そうそう、先日放映された「マツコの知らない世界」でイギリス王室の質素倹約ぶりが取り上げられていて
チャールズ皇太子のジャケットにダーニングが施されている映像が出ました。
「山本耕史のファッションブログ」様に詳細がありましたので、リンクを貼らせていただきます。
手芸作家ミムラトモミさんのダーニング刺繍は、まさに作品というものでとても可愛い・・・
私にはできませんが、Instagramで発見したときにはときめきました。
見ているだけで幸せになるダーニング刺繍です・・・自分では作らないけれど、本を眺めては至福のひとときを味わっています。
ダーニング流行の恩恵
話は戻りますがダーニングが流行してくれたことで何が良かったかというと
私の個人的嗜好でもある「ボロボロ好き」が市民権を得た(?)ことです。
こういう流れを待っていました。
私はとにかく古い布モノが好きで、新しい服より古着を買ってしまいますし、襤褸(ぼろ)関連の写真集や画像は何時間でも眺めていられるし、古布を使った作品などもいくつか作家さんから購入して愛用しています。
そしてダーニングが流行ってくれて何が嬉しいかというと、
人々が様々なかたちで古布をまとったり補修したりしてくれるので眼福が増える。
そして、古い布モノを使っていても引け目を感じづらい。なぜなら流行しているから。
流行っていいですね。古いモノ好きですが流行の恩恵をすごく感じています。
良い流れです。
もう新しい服は買いたくない。
私はもう新しい服を買いたくないのです。
40代になり、自分の趣味嗜好が今後大きく変わることもないだろうな、ということがなんとな~く確認できました。
体形も、身長はもう伸びないし生活が今後大幅に変わらなければ、ほぼこんなサイズ感だろうなと思います。
若い頃のように、色んな服をとっかえひっかえして研究したり大失敗したり。。。そんなエネルギーはもうありません。
服がキライではないのです。服は好きなんだけど、自分が着る服に関してはもう新しいモノではなくて
今手元にあるものを大事に着ていきたいなあ、それで十分なのではないかな、と思うのです。
そこで、ダーニングです。
この↑、野口光さんの書籍では 勝手にダーニングに不向きと思っていたダウンジャケットやナイロンの服のダーニング例も出ていて驚きました。「え、じゃあダーニング出来ない服ってないんじゃないの?」と思わせてくれる内容です。
私は野口光さんの本を参考に、ここ数年手持ちの服にダーニングをしています。
ダウンジャケットの破れてしまったポケット、主人から譲り受けたデニム、お気に入りのTシャツ、靴下、シャツなど。
目立つ糸を使った実験的ダーニングは、部屋着に施して遊んでいます。
カラフルな糸で好き勝手に補修するのもストレス発散になります。
ミスミノリコさんの↑の書籍は、つくづく繕い(ダーニング)っていいなあと思わせてくれる内容です。
なんというか、好きな布をもっと好きになれる方法がダーニングなんだなあと再確認できます。
好きな古い布は捨てなくていいんだ、
好きなものは直して使い続けられるんだ、と思えると
私みたいな古布好きはすごくホッとするのでした。