人形制作の記録~初めての創作人形2025年制作「松風町」「宝来町」

2025年、新たな制作として創作人形に取り組みました。
この記事では、ほぼ初めての人形制作の過程をアップしていきます。
以下の記事では、初めて創作人形の展覧会に出品した様子をアップしていますので、合わせてご覧いただけると嬉しいです。
まず、今回参考にした書籍の紹介です。

何冊かの人体解剖学の本を参照しました。
また、一番重要だったのは吉田良先生による『吉田式球体関節人形制作技法書』です。
素晴らしい本です。著者の吉田良先生、また出版に携わった方々に感謝申し上げます。
この教本が無ければ人形制作は出来ませんでした。ありがとうございます。
私の制作過程は、ほぼすべてこの本を参考にしています。
していますが、肝心の「球体関節」の部分は、今回初心者すぎて…
作ることが出来ませんでしたので今後の課題としています。
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まず、実寸大のスケッチを描いてから
ワイヤーによる骨組みを2体ぶん作りました。

2体同時進行で作ったのは、最初の創作なので必ず失敗するだろう、と。
そんな時に1体しか作っていなかったら「人形研展」締め切りに間に合わないので
いざというときのスペアとして2体を同時に作っていきました。

手と足の芯を作り、粘土を巻いていきます。

発泡スチロール芯の頭部と
手足が2組。

おおまかに顔を造形してから、彫刻刀で彫り込んでいます。

顔も手も足も、絵なら数秒で描けるのに
立体で作ると、
5時間6時間があっというまに溶けていきます・・・。

まだまだ納得いかない顔の造形。
制作時間が限られているので、外出時もサランラップにくるんで頭部を持ち歩き、外出先で彫り込んだりしていました(笑)。

手は、自分の手を撮影して参考にしながら制作しました。
それでもデッサンがくるう。

ワイヤーボディ芯に頭部と手足を合わせてみているところ。

奇跡的にというか。。。
大きな失敗はなく進めることができたので、
途中から、人形2体を完成まで仕上げる方向に切り替えました。

人形の性別はあまりこだわりがないのですが
男→女→男→女、と男女順番に作る予定です。

後頭部を開けて、ガラスの眼球を入れるために目に穴をあけました。
今回、ガラス眼球は購入しましたが、自分でも作ってみたいです。

本業絵描きとしてもっとも得意なはずの?着彩です。
奇しくも、教本で吉田良先生が使用されている油絵具は、
私の夫がかつていた絵具会社の製品なので感激もひとしお。
日本一の品質を誇る油絵具なのです。

アクリル絵具やジェッソで下地を作ってから油絵具でペイントしていきますが
この、油絵具でつくる肌のきれいなこと。
本物のファンデーションも油性ですから、のびツヤが肌感を作り出してくれます。
今回、
1体目の「松風町」は油絵具でペイントし
2体目の「宝来町」はアクリル絵具でペイントしました。
だんぜん油絵具によるペイントのほうが発色もノビもよかったです。
ただ、乾燥には時間がかかりました・・・当たり前ですが油絵具の乾燥には1週間ほどを要します。

まつ毛をつけたり
急遽予定変更してクロスボディを作ったりしてどんどん作業を進めます。
初めてなので、とにかくやってみよう精神で怖いものなしですね(笑)。

「松風町」の髪の毛は、あえて癖毛っぽくワシャワシャにしました。

こちらは、同時進行でつくった女性の人形「宝来町」。
女性なのでメイク濃くして遊んでみました。
こうして仕上がった2体の函館人形がこちらです。
「松風町」

「宝来町」

函館の実際の町名をイメージした創作人形です。
今後も、函館人形シリーズを続けていきます。

「松風町」は、東京都美術館「人形研展」にて展示して頂きました!
素晴らしい展示の機会を、ありがとうございます。
杉田明十志先生に、講評をしていただきました。
初作を褒めて頂けて・・・本当に嬉しくて励みになりました。
杉田先生の作品のように、物語をはらんだ人形が大好きなので感激もひとしおです。
貴重な体験となりました。本当にありがとうございます。
これからも制作を続けていきます。

応援・ご来場くださった皆様本当にありがとうございました!!
このように、半分以上行き当たりばったりな初の制作ですが最高に楽しくて・・・
この、作る楽しみが忘れられません。
今年も新作人形の制作をスタートしています。
次はどんな人形が生まれるのか、楽しみです。


