2023年に函館で鑑賞した絵画展 GLAY TERU氏の個展を見ての記録

2023年の函館はコロナ禍で休止していた様々なイベントが戻ってきて、
また、これまでには無かったムーブメントも多く開催されとても刺激的でした。
中でも嬉しかったのは函館では大大先輩ともいえる画家の方々がたくさん展覧会を開かれていたことと、
初個展・初出展という作品にたくさん出会えたこと!
そして函館市民として嬉しかったのが、函館出身のロックバンド「GLAY」のボーカル・TERU氏が開催した個展や絵画展が見られたことでした。
私は第一回目の個展「音の可視化」と、二回目の個展「万里一空」両方を拝見しました。
「音の可視化」オフィシャル特設サイトはこちらです。
以下は、私の感想になります。
私は絵画作品のみならず様々なアート作品がいとおしいのは「その人にしか作れないもの」だから、だと思っています。
これまでに1000人ほどの生徒さんに実技や絵画等で関わってきましたが、どの方にも例外なく作れるものがあります。
それは「その人にしかできないこと」が刻まれた作品です。
誰にでも、「その人にしかできない」ことがあります。
テクニックや経験とはまた別の側面で、たとえるならその人自身の佇まいなど。
他の人には真似のできないチャームというのは、作り込まずとも出てきてしまうもので
私にとっては、それを見つけることが美術と関わる最大の楽しみだったりします。
いろんなこちらの私利私欲、自己判断から離れて、静かな気持ちで作品をみるときにその人だけの表出を見ることがあります。
「その人にしかできない」表出、表現。
その意味や事実に向き合うことがアート作品を見る上での最大の喜びだと感じています。
音楽家で、絵画を描くひとは意外に多くいます。公表していない人も含めたら膨大な数にのぼるでしょう。
私が行ったことのある音楽家の絵画展で記憶に残っているのは、2010年のボブ・ディラン絵画展。またフジコ・ヘミングの版画展などでしょうか。
TERU氏の個展が際立っていると感じたのは、膨大なキャリアの末に確立された音楽上の表現を
がっちりと絵画作品に結び付けていたからです。
TERU氏の声を含む音楽は、それはもう他の誰にも出せるものではありません。
それを可視化するというテーマに、自身のバックボーンである函館を溶け込ませているのが
作品解説などを参照しなくても、まっすぐに届くのでした。
とくに函館の青を表現した作品群は、とても好きです。
いろんな青がありますが・・・アンミカ様なら青は700色あると言ってくださるかもしれませんが。
今年、函館市内で伺った作品展ではたくさん作家さんとお話することができました。
作家さんとお会いするたびに、感想ともつかない一方的な喜びを^^;お伝えすることができました。
大好きな函館で、大好きな絵画を見る至福を与えてくださった作家のみなさま、本当にありがとうございました。
伝えそびれた感想のひとつを、誠に僭越ながらこちらの記事でアップさせていただきました。
私も皆さんに楽しんで頂けるよう、描き続けていきます。